パニック障害
パニック障害とは、突然、激しい動悸、脈拍が異常に多くなる、震えがくる、息苦しくなる、胸が苦しくなる等の発作がおこり、強い不安感にさいなまれる病気です。
発作は、10分~30分程度で治まることがほとんどですが、このパニック発作を繰り返すうちに、またその発作が再発するのではないか、と恐れる「予期不安」がおこり、発作が起こった場合に対応できない場所へ行きづらくなる、「広場恐怖(外出恐怖)」がみられます。行動範囲が狭められ、人混み、電車やバスの中、自動車の運転、一人での外出などが恐怖の対象になります。このような状況が続くとうつも合併しやすくなります。
治療
パニック障害の治療では発作への治療だけでなく、予期不安に対して適切な治療を行い、慢性化させないことが大切です。
薬物療法では抗不安薬や抗うつ薬などを使用します。症状の程度によっては必要な時だけ患者さんの判断で服用する頓服投与を行いうこもあります。薬物治療によって心の状態を安定させる治療と、精神療法や認知行動療法(CBT)などの心理療法があります。患者さんの症状や生活背景などに合わせて、適切な治療を考えていきます。
パニック発作の予防方法
・アルコールを控える
飲酒後は鎮静作用が目立ちますが、何時間がたつと神経刺激作用が強くなり発作の引き金になりやすくなります。
・タバコを控える
ニコチンが交感神経を刺激し、パニック発作が起こりやすい状況となるため、最低限に減らしましょう。
・カフェインを控える
カフェインが交感神経を刺激するため、パニック発作の引き金となることがあります。お茶やコーヒーはカフェイン抜きのものにする等の工夫をしましょう。
・定期的に有酸素運動を行う
乳酸を蓄積させないようなウォーキング、水中運動やストレッチ等が望ましいです。
・疲れをためない、規則正しい生活を送ること
ストレスや睡眠不足等を避けることで自律神経を安定させることにつながります。