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認知症

認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。

認知症の原因としてはアルツハイマー病が最も多いとされますが、原因疾患は何十種類もあると言われています。その中には慢性硬膜下血腫、正常圧認知症、内分泌疾患などの治る認知症も含まれています。

また、高齢者のうつ病では記憶力や判断力の低下ゆえに、認知症に見えることがあります。このような状態は仮性認知症と呼ばれ、うつ病としての治療により改善を認めるため、認知症と疑う前にうつ病との鑑別が必要です。

原因をしっかり見極め、診断することが重要となります。

認知症の原因となる疾患

認知症の治療

どのタイプの認知症なのかで治療法は異なります。

アルツハイマー病など、認知症の根治は現在でも難しいとされていますが、早期発見により、病状の進行を遅らせることが可能であり、早期に治療を開始することが重要です。

また、慢性硬膜下血腫など治療により改善しうる認知症もあります。

認知症かどうか気になるという方は、一度お気軽に当院にご相談ください。

認知症の予防に役立つ生活習慣

⚫認知機能を刺激すること
以下のような、認知機能に刺激となるような習慣を取り入れることが望ましいです。
・他人と会話すること
・趣味を楽しむこと
・新聞やテレビから情報を取り入れること
・家事や身の回りのことなど、できることはなるべく自分で行うこと
⚫運動
散歩などの有酸素運動(1日30分以上)
⚫睡眠
規則正しい生活、適度な睡眠

⚫食事
脳の組織の多くは脂肪で占められています。そのため良質な脂肪(DHC、EPA、αリノレン酸など)を摂取することは予防につながると言われています。
DHC、EPAはイワシ、サバ、マグロ、ブリ、アジ、サンマなどの魚に含まれています。ただし、DHAとEPAは、熱に弱く酸化しやすいので調理方法としては、お刺身が適しています。
αリノレン酸はえごま油やアマニ油などに入っています。

また、カレー、ウコン、緑茶、赤ワイン(大量の飲酒は認知症のリスクが高まるため注意が必要です。)などに含まれるポリフェノールは、第7の栄養素として注目されているファイトケミカルの1つで抗酸化作用があるため、予防に役立つと言われています。

ビタミンB群の一種である葉酸の摂取で動脈硬化などを引き起こすホモシテインを減らすことができ、予防に効果が期待されています。

その他のビタミンA、B、C、Eなども野菜や果物に多く含まれ、抗酸化作用を持つため認知症の予防に適しています。

上記の栄養素をバランスよく含んだ地中海食(野菜、魚、オリーブオイル、ワイン、全粒穀物、豆類、ナッツ類、果物が中心で肉類が比較的少ない)は、アルツハイマー病や心血管疾患などのリスクを抑える効果が明らかにされています。

高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を防ぐことは認知症全般の予防につながるため、バランスのよい食事、塩分の適正な摂取、カロリー摂取を守ること、間食を控えることは大切です。

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