アルコール依存症
アルコール依存症では、強い飲酒要求により日常生活が制御困難となり、時には問題行動が出るにもかかわらず、多量の飲酒を続け、飲酒量が増えていき、飲酒をしないと離脱症状が生じます。
治療
断酒が最優先ですが、最初から断酒を覚悟できない患者さんも多くみられます。最近では節酒から試みていく治療も推奨されるようになりました。
断酒や節酒をするにあたっては離脱症状の予防にも努める必要があります。状態に応じて睡眠薬や安定剤を使用します。
また、アルコールの多飲によってビタミンや葉酸などの栄養素が消費され、ビタミン、葉酸が欠乏していることが時々みられます。そのような栄養素の欠乏によって様々な身体症状が見られることがあり、状態によってはビタミンや葉酸の薬を併用します。
断酒が成功した後もアルコール依存症の再発リスクは高く、予防を考えていくことが重要となります。定期的なカウンセリングや断酒会、AAなどへの参加をご本人と一緒に考えていきます。